July 09, 1999

出家

絵 マスダ家は長寿の家系らしく、ワタシは親戚が密集居住する「広域大家族」にありながら、子供の頃に身近な人の死を経験したことがなかった。それだけに、ここのところ周囲に不幸が重なり、ちょっと人生について考えたりする哲学の時間がワタシの中で増えている。
 中でもワタシにヘビーに訴えかけたのが、先日、父方の祖母が他界したことであった。
 たったの2件隣という近場にいながら、ワタシは滅多に祖母に会いに行かなかった。孫の中で結婚していない最後の砦がワタシであったから、なんとなく「今度会うときはおばあちゃんを安心させる話題を持って行かなくては…」と自分に課してしまい、なかなか行かなかったのだ。多分、数年前に「ワタシが結婚するまで悪いけど頑張ってね」と言ったら、なんだか嬉しそうに「頑張るよ」と言ってくれたからだと思う。
 しかし最近になって、どうも「結婚」という方向ではいつまで待ってもらっても話は持っていけそうにないと薄々感じたワタクシは、今回「会社設立の報」を携えて祖母を訪問しようと決意していた。無論会社を建てても苦労の方が多いだろうけど、それでもワタシの生きる方向は判ってもらえると思ったのだ。それが具体化する、矢先の出来事だった。
 祖母は地元の新聞が「お悔やみ」欄を作ってしまうような、ちょっとした偉人だった。だから、立派な人からの心からの弔辞をいくつもいただいたのだけど、ワタシはむしろ、お坊さんのあげるお経になにがしかの琴線をはじかれたみたいである。
 このお経をもって祖母を送るならば、ワタシはこの経文を理解したい、と思った。大学時代に哲学の授業で多少は学んだが、多分、ワタシに合っていると思う。
 一昔前だったら、出家という道を考え始めたかもしれない。
 それを思いとどまらせたのは、ワタシのお友達の言葉だった。
 「瀬戸内寂聴を見ちゃうとねえ…」
 ワタシは祖母を送った経文を、いつか自力で理解しよう、と決意したのであった。

By kumi at July 09, 1999
21世紀になってスズキになったマスダのヒトコト

 スゲーブルーになってますね、この文章。祖父が亡くなったときと同じ後悔を祖母の時にもしてしまったので、かなりへこんでたんだな。
 出家?今は全然考えてないッス。毎日楽しいよ。

By: kumi at May 25, 2003
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